うつ病について
2016/09/30
「気持ちが落ち込んで、何をしても面白くない。楽しくない。」 「疲れているのではないのに体が重い、だるい、とにかく何もしたくない。」
「きちんと眠れず、疲れが取れない。仕事や勉強にうまく集中できない。」「食欲がわかない。何を食べたいのか考えられない。」
これらの精神的・身体的な症状が長く続く場合には、『うつ病』の疑いがあります。
しかし、それが治療を必要とする病気なのか、一時的なものかは自身で判断することは難しいとされています。
なぜなら、多くの人は、まず精神的な症状より身体的な症状に悩み、内科などを受診するからです。
そして様々な検査を行い、特に異常が無ければ、「とりあえずは様子を見ましょう。」と言われることが多いと思います。
それでも一向によくならない場合は早急にご相談ください。
うつ病に限らず、どんな病気でも「早期発見・早期治療」が基本なのです。何かおかしい?と思ったら、ためらわずに受診しましょう。
以前は、医師も受診される方も『うつ病』を疑うことは多くありませんでした。しかし現在はマスコミやインターネットで『うつ病』に関する知識や言葉が身近になり、次第に認識が広まっています。
『うつ病』の特徴
『うつ病』の方によく見られる症状として、主に以下のようなことが挙げられます。
1) 気分が沈む(抑うつ気分)
「ゆううつ」「将来に望みがない」「落ち込んでいる」「悲しい」など、思い悩んでいる状態です。本人の言葉や表情、憔悴した雰囲気が見られるので、周囲の人が気づく場合があります。
2) 食欲の変化、体重の増減
『うつ病』では食欲が低下が多くみられます。しかし「何か食べないといけない」という思いから、無理やり食べていることもあります。また反対に、甘い物ばかり欲しがったり、過食にはしる人も見られます。
3) 眠れない、眠りが浅く夜中に何度も目覚める
不眠も『うつ病』の症状として多くあげられます。
寝付きが悪くなり、夜中や早朝に目が覚め、十分に休養がとれません。
特に、起きるつもりではない早朝に目が覚め、そのあと眠れないことが頻繁にあります(早朝覚醒)。
体が休まらないのですぐに起き上がることもできず、ベッドからなかなか出られません。
人によっては反対に、夜の睡眠が極端に長い、あるいは日中も寝てばかりで昼夜逆転してしまう症状を起こす場合もあります。
4) その他
悩みの大きさは人それぞれ違います。周囲から見ると大したことないと感じるような事でも、本人には人生を左右する重大な問題であることも少なくありません。
それも脳の機能の低下がもたらす症状であり、本人の“気持ち”で治るものではないのです。不用意な説得や反論、悩み事の否定はますます本人を落ち込ませてしまいます。
まず、周囲の人々がやるべきことは「病気の理解」です。他の怪我や病気のように目には見えない苦しみを持っているとしっかり理解しましょう。